蜂蜜は短期間に品質が変化する食品ではないので、農薬や抗生物質の不適切な使用や加熱濃縮をしている場合を除き、輸入品が国産品と比べて品質や安全性が劣るということはないと思います。
私もヨーロッパの蜂蜜でとても好きなものがあり、色々取り寄せて試しては、多様な花々の香り、味わい、コクの強さや奥深さを楽しんでいます。

これに対し国産の蜂蜜は日本の気候(湿度の高さ)によることもあり、私の好きなヨーロッパの蜜に比べると糖度が若干低めのものが多くなります。

そして明治~昭和の日本人の嗜好にあった、レンゲやアカシア蜜といった癖が少なく淡白なものほど上質とされてきた歴史もあり、色の濃いものや香りや味わいの個性の強いものは敬遠されがちで二級品とされてきました。

現在は食生活の変化に伴って、日本料理にはなかった香りやコクのある料理の楽しみが広がったこともあり、国産の個性的な蜂蜜を好まれるかたも増え、いろいろなものが流通しています。

現在国産の日本国内での蜂蜜の全流通量に対し、国内産の割合はわずか7%程度です。これには国内の自然環境の変化に伴う蜜源植物の減少や養蜂家の高齢化による専業養蜂家の減少などの影響があり、今後ますます国産蜂蜜は稀少になっていくことが考えられます。

大規模養蜂家の多くは、花を求めて蜂群を連れて全国を回る転地養蜂をしていて、例えばアカシアの群生地に開花期に合わせて蜂群を設置して単花蜂蜜を採蜜します。純度の高い単花蜂蜜がとれるかどうかはその年の花の状態や天候、採蜜のタイミングにかかっています。

それに対し、当養蜂場では定置養蜂。市場では「転地養蜂」による「レンゲ」や「アカシア」の「単花蜜」は複数の蜜源から採蜜された「百花蜜」よりも価値があるとされていますが、あえて「定置養蜂」による牧之原市産「百花蜜」にこだわっています。「百花蜜」とは二種類以上の蜜源植物から採蜜される蜂蜜です。

「定置養蜂」は「単花蜜」を採蜜するのは難しいですが「転地養蜂」よりも①トラック輸送による蜂群への負担がなく蜂群の健康を維持しやすい、②輸送を考えなくてもよい為、蜂群を飼育箱を多段にして集蜜力の大きい強勢群にすることができる、③蜂蜜が高糖度で熟成するまで待って採蜜できる、というメリットがあるので健康的な強勢群による良質な蜂蜜が得られます。

1年を通じ多様な花が咲く豊かな里山の自然の中、私の蜂場では、春から夏、そして秋の訪れを感じるころまで、3回採蜜を行います。季節の移り変わりとともに蜜源となる花々が変わってくると、色あい、香り、味わいも変わっていき、淡白でさわやかなものから濃厚で香りの強いものまで三種類の個性的な蜂蜜が採れます。

静岡県立農林大学校の卒業研究では蜂蜜を題材にしたため、30種類ほど国内外のいろいろな蜂蜜を取り寄せ、当養蜂場の三種の蜂蜜を含めて20~60代の30人ほどの方々に試食・比較してもらい、味や香りやコクを採点したことがありますが、6月採蜜、7月採蜜、8月採蜜、いずれも高い評価をいただきました。

これらの蜜蜂たちが届けてくれる里山の花々からの贈り物は、淡白な味や香りを好む方からヨーロッパの蜂蜜のようなコクや香りを求める方にまで自信をもってお勧めできるものです。

ハニーボーイシリーズの蜂蜜をぜひお試しください。

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